今日もあの日の思い出を一皿にのせて

ベリーベスト太郎です。



私は食にお金をあまり使いません。


できるだけ安く必要最低限のものを買うように努めています。


理由としては、もちろん節約というのが第1位ではありますが、

理由の第2位として美味しいものを食べてもあまり記憶に残らないというのがあります。



皆さんにお聞きしたいのですが、今まで人生で食べた料理の中で一番おいしかったものは何ですか?


おそらくこの質問に答えるのはあまり難しくはないと思います。


では、その一番おいしかった料理はどのような味でしたか?と聞かれた場合、

その料理の味を具体的に思い出して言葉にできますか?



私が人生で食べた料理の中で一番おいしかったものは、母の作る生姜焼き炒めです。


年に何度も食卓に並び、そのたびに何度もお代わりをしてきた料理ですが、

私はこの生姜焼き炒めの味を具体的に思い出して、どういう味だったかを言葉で表現することができません。


無理やり言葉にするのであれば、口の中で一生ちゅぱちゅぱしておきたいくらいおいしいとしか言えません。



つまり、味は印象には残るけれど記憶には残らないのです。


この食についての真相に気づいてから、私は外食をするたびにむなしくなります。


もちろん、食べている間はベリベリハッピーマンメンミなのですが、食後はややダウナー状態です。



そして、この真相を踏まえると、もしかしたら飲食業界というのは

味の記憶を再生産しているともみなせるのではないのでしょうか。


古くから長きに渡って販売されている食料品などは、

「○○年変わらぬおいしさ~」というキャッチコピーをよく使用している気がします。


これをいつかのだれかが感じた味の記憶を今もなお作り続けています、

というようにとらえると少し感傷に浸ってしまいますね。


ー江茂御沢 江茂美(2023)


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